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C2CORE Unity SDK 仕様（コードリーディング版）

C2CORE Unity SDK （コードリーディング版）

はじめに

SDKの目的と概要
注記

本書はソース（KATNativeSDK.cs, KATXRWalker.cs, WalkC2ExtraData.cs, C2ExtraDataDemo.cs）のみから抽出できる仕様をまとめています。DLL内部実装や未提供ファイルに依存する詳細は記載していません。

1. 目的

本SDKはKAT Walk系トレッドミルをUnityアプリケーションに統合し、ユーザー移動量の取得・プレイヤーアバター制御・触覚/LEDフィードバックを実現することを目的とします。

2. 想定利用環境

項目 内容
OS Windows 10/11（UNITY_STANDALONE_WIN）
Unity 2020 LTS以降推奨
ネイティブライブラリ KATSDKWarpper.dll / libKATSDKWarpper.so（自動ロード）
対応デバイス KAT Walk Treadmill / Walk Coord 2 (C2) /

3. 用語・略語

用語 定義
TreadMillData 1フレーム分のトレッドミル状態（姿勢・速度・センサー値）
DeviceData 個々のセンサ（H・L・R）のバッテリー・ボタン情報
ExtraInfoC2 Walk C2専用の接地／スケーティング判定などの拡張データ
Yaw Correction HMD向きとトレッドミル推定Body向きの差分補正角

4. モジュール構成

SDKの主要コンポーネント構成

5. クラス／API仕様

主要クラスの機能と使用方法

5.1 KATNativeSDK（static）

メンバー 概要
int DeviceCount() 接続デバイス総数を取得
DeviceDescription GetDevicesDesc(uint idx) デバイス識別情報を取得
double GetLastCalibratedTimeEscaped() 前回キャリブレーションからの経過秒
TreadMillData GetWalkStatus(string sn="") 指定SN（空文字で1台目）の現在状態を取得
void ForceConnect(string sn) デバイス再接続を強制
void UnloadSDKLibrary() DLLアンロード
void SetOnDeviceLostHandler(Action) 切断コールバック登録

5.1.1 構造体

Struct 主なフィールド
DeviceDescription device(名称) / serialNumber / pid / vid / deviceType 等
DeviceData btnPressed / isBatteryCharging / batteryLevel / firmwareVersion
TreadMillData deviceName / connected / lastUpdateTimePoint / bodyRotationRaw (Quaternion) / moveSpeed (Vector3[3]) / deviceDatas (DeviceData[3]) / extraData(byte[128])

5.1.2 KATExtension（Walk Coord 2以降）

メソッド 振動/LED制御
VibrateConst(float amp) 連続振動 (0–1)
VibrateInSeconds(float amp,float sec) sec秒間連続振動
VibrateOnce(float amp) クリック感
VibrateFor(float sec,float amp) 周期振動
LEDConst / LEDInSeconds / LEDOnce / LEDFor 同等パターンでLED光量制御

5.2 KATXRWalker（MonoBehaviour）

役割：TreadMillDataを読み取り、プレイヤー（rigidbody / character controller / transform）を移動。

公開Inspectorパラメータ

名称 型 説明
xr GameObject シーンroot (XR)
eye GameObject HMDカメラ
executeMethod enum {RigidBody / CharacterController / MovePosition} 移動方式
speedMul float 0.5–10 速度倍率（未使用）
speedMode enum {linear / constant} 速度決定モード
constantSpeed float constant時の固定速度
constantSpeedThreshold float 上回らなければ静止

5.3 WalkC2ExtraData

メソッド 説明
extraInfo GetExtraInfoC2(TreadMillData) extraDataをアンマーシャルし拡張構造体へ変換

extraInfoフィールド：

isLeft/RightGround, isLeft/RightStatic, motionType, skatingSpeed, lFootSpeed, rFootSpeed

5.4 C2ExtraDataDemo（サンプル）

UI Textにデバイス状態＋extraInfoを0.5sごとに平均速度付きで表示する開発確認用スクリプト。

6. データ更新タイミング・パフォーマンス

データ更新頻度と処理タイミング
処理 周期
Unity FixedUpdate 60 FPS (targetFrameRate=60)
ネイティブSDK更新 GetWalkStatus()呼び出し毎（1 Frame）

7. コールバック / 例外

エラーハンドリングと例外処理

デバイス切断: SetOnDeviceLostHandlerで文字列SN・メッセージ・理由コードを受け取る。

例外処理は外部DLL依存。ラッパーでtry/catchはなし。

8. 制限事項・留意点

実装上の注意点と制約
  • extraDataは128 bytes固定。Walk C2以外の端末でレイアウトが異なる。
  • キャリブレーションボタンはセンサユニット側に依存。
  • KATXRWalkerはHMD水平面のみ補正（Pitch/Rollは未補正）。
  • Vibrate*,LED*はWalk Coord 2以降限定。

9. 拡張ポイント・今後の課題

将来的な改善点と拡張可能性
  • 他デバイスextraDataのストラクチャ定義追加。
  • 速度倍率(speedMul)のコード実装（現在未使用）。
  • エラーコード体系の明文化（DLL側実装確認要）。
  • ScriptableObject化による設定共有。

10. 版数管理

ドキュメントのバージョン履歴
版 日付 変更概要
0.1 2025-05-01 コードリーディング初版

付録 A. MotionType列挙 (Walk C2)

モーション検知の状態コード
0
静止 (MOTION_STATIC)
1
片足スケーティング開始 (MOTION_SKATING)
2
持続スケーティング (MOTION_KEEP_SKATING)
3
微動 (MOTION_MICROACTION)
4
歩行 (MOTION_MOVE)

まとめ

  • KATNativeSDKがネイティブDLLと通信し、KATXRWalkerがUnity物理層を制御。
  • Walk C2固有データはWalkC2ExtraDataで取り出し可能。
  • 触覚／LEDフィードバックAPIはKATExtensionに統合されている。

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